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加齢臭とノネナールは資生堂の造語

加齢臭とノネナールは資生堂による造語です。

2000年12月11日に資生堂研究所は概略下記のような発表をしました。

“中高年特有の体臭特性が明らかに〜世界初、加齢臭成分「ノネナール」防止の技術を開発〜さらに詳しい研究で、中高年の皮脂には若い人にはほとんどない脂肪酸、9−ヘキサデセン酸が増えること、さらに若い人に比べて過酸化脂質が多く、酸化分解が進みやすいことを確認。この結果、9−ヘキサデセン酸が酸化や皮ふ常在菌により分解されると、「ノネナール」がつくられることを解明しました。「ノネナール」を抑えるには、皮脂中の9−ヘキサデセン酸の分解を防ぐことが必要です。これに抗酸化薬剤と抗菌薬剤の配合が有効であることは、実使用テストでも確認されています。”

そして、補足説明で、「日常生活で気になる体臭」として、1.口臭 2.中高年特有の臭い 3.腋臭 4.不潔な臭い 5.汗臭の順なるアンケート結果を付記。

ときまさに、高齢化と団塊の世代の話題が一世を風靡していたときです。新商品の発表も相次ぎました。絶妙のタイミングでした。

以来、「加齢臭」と「ノネナール」なる言葉が流布されて、それまでの「オヤジ臭い」や「オジン臭い」に取って代わろうとしています。

「ノネナール」は不飽和アルデヒドの1種で「2-ノネナール(nonenal)」とも表記されるようです。

この「2-ノネナール」について、Nature誌は、“・・・2-nonenal may be involved in the age-related change of body odor.”と公表しています。これは“体臭の経年変化に関与しているかもしれない”という意味で、資生堂研究所の発表のように、新発見とは断定していないところが、少し気にかかります。

加齢臭とノネナール生成のメカニズム

誰がなずけ親かが分かった所で、加齢臭とノネナール生成のメカニズム、いわば、加齢臭が発生する仕組みを見てみましょう。

皮膚の役割は皮膚は大きく分けると保護作用、呼吸作用、体温調整作用、分泌排除作用、知覚作用、表現作用に分けられます。

この中の分泌排除作用は毛穴を通じて行われ、加齢臭に大きく関係があります。

皮膚の皮下組織には皮脂腺(皮脂を分泌する)や汗腺のエクリン汗腺(汗を分泌する)・アポクリン汗腺(腋、乳房、陰部、肛門にあり芳香腺・体臭腺とも呼ばれる)があります。

これら皮脂腺や汗腺から皮脂や汗やアポクリン液が分泌排除されて対外へ放出されます。

一方、体内にある中性脂肪は分解すると、脂肪酸とグリセリンになります。この脂肪酸の一種が9−ヘキサデセン酸です。

9−ヘキサデセン酸は若いときには少ないのですが、40歳を過ぎる頃から男女を問わず増加します。

この9−ヘキサデセン酸は皮膚の常在菌により分解されたり、過酸化脂質により酸化されると、ノネナールに変質します。

そして、このノネナールが加齢臭を発生させます。

9−ヘキサデセン酸を酸化してノネナールに変質させる過酸化脂質も40歳を過ぎる頃から男女を問わず増加します。お膳立てが揃ってしまいます。

加齢臭は便秘による代謝機能低下が原因となって発生することもあります。体内の老廃物が適切に排泄されなくなると、腸内で腐敗物化して、血液を通じて、肺や皮膚へ循環します。そして、臭い息やノネナール生成の一因となるようです。

加齢臭やノネナール発生の原因と解消法

加齢臭は不快な臭いです。

加齢臭を発生させるノネナールは悪者です。

そんな加齢臭やノネナールを作り出す原因は何なのでしょうか?

加齢臭やノネナールを作り出す原因は生活習慣そのものです。

体の洗浄不足、衣料品・衣服の清潔度不足、脂質過剰な食生活、喫煙とアルコールの過飲、過度のストレスの蓄積、運動不足などの健康管理意識の欠如と、エチケット・マナー意識の欠如などが、あの加齢臭を作り出しているのです。

したがって、加齢臭とノネナール発生の原因を断つことが、加齢臭解消法であり、加齢臭対策そのものなのです。

重い疾病でもないかぎり、加齢臭を解消することは難しくはありません。

加齢臭対策のためのサプリメントやグッズも多種多様に提供されています。

しかし、一番大切なのは、加齢臭やノネナール発生の原因となっている生活習慣を改善しようとする、あなたのやる気なのです。

加齢臭を体臭と区別する考え方があります。

どうなのでしょうか?

科学の進歩により、加齢臭の原因がノネナールにあることをつきとめたこと、ノネナール防止の技術を開発したことは、一面、素晴らしい研究成果です。

しかし、他面、いま、加齢臭と呼ばれている臭いは、近世になって出てきた臭いなのでしょうか?

ノネナールを発見した、防止技術も開発したとされますが、その物質は近世になって出てきた物質なのでしょうか?

との疑問もわいてきます。

そのような臭いや物質は太古以来社会に存在していたのではないでしょうか?

古今東西を問わず、人には体臭があります。生活習慣が異なる土地を訪れると、変わった体臭のする人達に会います。嫌な体臭もあります。

しかし、人間は赤ちゃんのときから独特の体臭を持っています。若いカップルにも独特の体臭があります。おじいちゃん・おばあちゃんにも独特の体臭があります。そんな体臭を、みんなが受け入れながら生活をしてきたのではないでしょうか?

何を今更加齢臭なの?ノネナールなの?と考えるかたもいるでしょう。

現在、40歳を過ぎても、加齢臭やノネナールによる、不快な体臭などしない人もたくさんいます。

どうしてでしょうか?

そんな人達は日頃から、体の洗浄不足、衣料品・衣服の清潔度不足、脂質過剰な食生活、喫煙とアルコールの過飲、過度のストレスの蓄積、運動不足などの健康管理意識の欠如と、エチケット・マナー意識の欠如などのない健康で清潔な生活習慣を身につけているからです。

加齢臭やノネナールの発生原因をしれば、おのずと、その解消方法も分かりますよね。

加齢臭やノネナールにどう対処すればいいのか、どうすれば加齢臭やノネナールを解消できるかは難しいことではありません。

加齢臭や体臭のもつ恵みに目を向けましょう!

健康な加齢臭や健康な体臭は不快臭、悪臭、不潔臭とは異なります。

年齢に関係なく、男女に関係なく、不健康で不潔な生活をしている人達には、不快臭、悪臭、不潔臭はつきものです。

古今東西を問いません。

自殺を覚悟して、山奥へ向かうバスの隣に座ったお年寄りの体臭に、おじいちゃんやおばあちゃんと過ごした、幼い頃の自分を思い出して、自殺を思いとどまった人の話をご存知ですか?体臭のもつ恵みで一命をとりとめたのです。

ある女子中学生のブログに、こんな記事がありました。ご紹介します。

“こないだ、学校でクラスの子達がカレイシュウについて話し合っていた。なんだか良くない臭いみたいだ!最初は、よく分からなかったけれど、みんなの話を聞いていると、だんだんと分かってきました。なんだ!お父さんの臭いのことらしい!だったら、良くない臭いじゃないじゃん!優しいお父さんと一緒に寝たときの、あの香りを思い出しました。みんなのお父さんはなぜそんな臭いがするのか不思議です。日本語では「におい」「匂い」「臭い」というけれど、英語では、smell、scent、odor、fragrance、stink、aura など色々な単語を教わりました。日本語の「加齢臭」の「臭」とは、英語ではなんというのだろうと考えてしまいました。「加齢臭」だから、smell かな?scent かな?それとも odor かな?私は fragrance であってほしいと思いました。でも、ほんとに、お父さんのにおいはいい香りだったと憶えています。なので、どうして「加齢臭」なんて日本語を作るんだろうと思います。人間は誰でも「におい」ます。日本人全体が欧米人からすれば、「漬物の」においがするといわれます。日本人からすれば、外国人は多かれ少なかれ、においます。「にんにく」のにおいだったり、「カレー」のにおいだったり、「トウモロコシ」のにおいだったり。でも、健康な人の体臭は、それなりに健康なにおいです。「加齢臭」の原因はノネナールとか呼ばれる脂肪酸らしくて、ミョウバンやサプリなどでおさえられるそうです。そんなの、なんだかお金儲けの説明みたいに聞こえます。健康であれば、健康な体臭がしてもいいのではと思います。「加齢臭」の原因は多分、不健康な食生活や衛生状態の悪い生活にあるのではと思います。”

さて、みなさんはどうお考えになりますか?

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