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で販売したとして薬事法違反の疑いがもたれています。警察は容疑を裏付けるため「ファイナルジャパン」など関係先の捜索を行っています。これまでの調べによりますと、この会社は雑誌の広告やダイレクトメールで「バストアップを強力にサポートします」などと宣伝していましたが、購入した女性のほとんどが効果がなかったと話しているということです。 警察は、この会社が少なくとも全国の２万６０００人に販売し、およそ７億４０００万円の利益を違法に得ていたとみて捜査しています・・・」 。８億円の売上で、７億円の利益ですよ。買った人たちはプエラリアのマガイモノをつかまされたのです。そもそも、人間の身体には生理的恒常性保持能力と自然治癒力が自然に備わっているそうです。分かりやすく云うと、「身体に備わっている自然なバランス力」と「自力で治癒しようとする力」だそうです。胸の小さい人には、その人の身体全体のバランスがあるそうです。マラソン選手にも水泳選手にも胸の小さな人が多いですが、それで、バランスがとれているのです。プエラリアで本当に豊胸になったとしても、さぞかし、記録が落ちる事でしょう。漢方医師と西洋医学医師が「そもそも、薬はなるべく飲まないほうがいい、急性期（発病直後、慢性期の前）でも、必要量を必要期間だけ飲むように・・・症状が軽くなったら飲むのを止めるように・・・」と口を揃えて云います。ある大手肥料（農薬）メーカーの社長さんからも「日本から後進国に肥料が多量に輸出されていますが、肥料なんて、本当は、使わないほうがいいのです。肥料（農薬）は収穫量を上げますが、本当は使わないで収穫量を上げるほうが人間の身体にはいいのですよ。最近の中国野菜がその実例ですね。」と聞きました。いずれも、長年の経験を積んだ専門家のお話です。薬ですら、こういわれるのですから、ましておや、うさんくさい健康食品を日常的に摂取して、生理的恒常性を崩していては、元も子もないのではと思います。たとえば、シャンプーも使い方が大切ですね。頭皮の皮脂が溜まると、へんに臭うからといって、毎日シャンプーでゴシゴシと洗っていると、皮脂は取れるけれど、頭皮が今まで以上に新たな皮脂を作り出そうとしてしまうそうです。ダイエットのリバウンドとも似ています。身体がバランス力を失ったのです。効果が急激なプエラリアはその点、どうなのでしょうか？
プエラリア ミリフィカが健康薬・回春強壮薬となった由来
プエラリア ミリフィカとは？ある植物の学名です。系統分類学では、自然界にあるものは、大分類から細・細分類まで、次のような順番で分類されます。界、門、綱、目、科、連、属、種。それに従って、プエラリアの和名と洋名をあげると、界： 植物界 Plantae、門：被子植物門 Magnoliophyta、綱：双子葉植物綱 Magnoliopsida、目：マメ目 Fabales、科：マメ科Fabaceae、連：インゲン連 Phaseoleae、属：クズ属 Pueraria、種：プエラリア mirificaとなります。植物界にある無数の植物の中で、属という分類項目の中の和名「クズ属」が洋名でPueraria と呼ばれます。そのクズ属の中にさらに多くに種があります。その多くの種の一つが和名プエラリア洋名mirificaなのです。そうです、和名クズ属の洋名Puerariaと和名プエラリア種の洋名mirificaを合わせた呼称がPueraria Mirificaで、カタカナで書くと「プエラリア ミリフィカ」となるのです。 みなさんは「くず」という植物原料から作られたオソバやお菓子を食べたことがありませんか？「くず」は秋の七草の一つでもあります。その「くず」は日本でも多くみられる植物です。この「くず」はPueraria lobataと呼ばれます。「くず」の根を乾燥したものが生薬カッコンであり、葛根湯をはじめとする多くの漢方薬の原料にもなっています。しかし、「プエラリア ミリフィカ」は東南アジアのタイやミャンマー北部にしかない稀少種の植物です。この二つは同じ属に属しますが、異なった種で全く別の植物なのです。プエラリア・ミリフィカが注目を浴びたのは、ミャンマーのかっての首都ブーカムにある仏塔の下から見つかったビルマ語の古文書を翻訳・編纂したことにはじまります。この中には、高齢の女性がプエラリア・ミリフィカを食し、美しさと健康をいつまでも保っていたと記されていました。このプエラリア・ミリフィカは昔から、若返り薬、回春強壮薬としても利用されるだけでなく、茎は衣服、紙、縄、日用雑貨(籠・小物類)に使用されていました。このように、プエラリア・ミリフィカは世界中で650属、18,000種をも含むマメ科植物の一種です。この植物はタイではガウクルアと(クワーオクルアとも)呼ばれ、「木に巻き上がる蔓草」を意味します。タイには多数の木に巻き上がるマメ科の蔓植物があります。ガウクルアには白、赤、灰、黒、黄ガウクルアがあります。白ガウクルアはプエラリア・ミリフィカのことですが、他の四種のガウクルアは全く別種の植物です。これら四色は外見の色の違いではありません。塊根を切り割ったときの変色時の色のことです。プエラリア・ミリフィカは変色程度が比較的小さく、白ぽいので白ガウクルアと呼ばれます。これらの植物の中にはプエラリア・ミリフィカと同様に塊根を形成し、見かけも非常に似ているものがあります。これがプエラリア・ミリフィカ塊根の判別を非常に難しくしています。プエラリア・ミリフィカと類似の形態をとるものの中には極めて毒性が強く、頭痛や吐き気を誘発するものもあり、プエラリア・ミリフィカの採取時にはそれらの混入が無いよう注意しなければならないと云われています。きのこに似ていますね。毒性きのこには殺傷能力すらあります。毒性プエラリアを食べてしまっては、健康も回春強壮も意味がありませんね。
プエラリア ミリフィカの有用成分とは？
国立健康・栄養研究所の「健康食品の安全性・有効性情報プエラリア」によりますと、プエラリア・ミリフィカ Pueraria mirificaとは、「・・・タイ北部に自生するマメ科の植物で、根が大きな塊状になるのが特徴である。タイでは白ガウクル
アと呼ばれ、その塊根は若返りの薬として知られている。また、食用にもされていたようである。・・・日本でよく知られている葛（クズ）の近縁種・・・俗に「豊胸によい」「肌によい」「若返りによい」「強壮によい」「不妊によい」「更年期によい」「骨粗鬆症や高脂血症によい」などといわれている・・・」とあります。どうして、そんなに効力があるのでしょうか？それはプエラリア ミリフィカに含まれる植物性エストロゲンの力です。プエラリア ミリフィカの有用な植物性エストロゲンとは１．ダイゼイン（Daidzein）２．ゲニステイン（Genistein）３．カワクフリン（Kawakhurin）４．フォルモノネチン（Formononetin）５．ダイジン（Daidzin）６．ゲネスチン（Genistin）７．プエラリン（Puerarin）８．ミリフィシン（Mirifisin）９．クメステロール（Coumestrol）１０．ミリフィクメスタン（Mirificoumestan） １１．プテロカルペーン（Pterocarpene）１２．プエミリカルペーン（Puemiricarpene）１３．スピナステロール（Spinasterol)１４．ミロエステロール（Miroestrol）１５．デオキシミロエステロール（Deoximiroesterol）です。
植物性エストロゲンの一つにイソフラボンがあります。一般的に大豆イソフラボンが知られています。大豆に含まれるイソフラボンで有名なのは、１．ダイゼインとその配糖体である５．ダイジンおよび２．ゲネステインとその配糖体６．ゲネスチンの四つです。更に詳しく見てみましょう。植物中には、エストロゲン（女性ホルモン）とよく似た構造と性質をもつ物質が多く見いだされています。これらは総称して植物性エストロゲンと呼ばれています。植物性エストロゲンは、エストロゲン
の受容体に結合することでエストロゲンに似たホルモン作用を示します。プエラリア ミリフィカにもこのような成分が多く含まれていることが知られています。プエラリア ミリフィカに含まれる植物性エストロゲンのミロエステロールやデオキシミロエステロールは、イソフラボンに比較して非常に強いエストロゲン活性をもちます。プエラリア ミリフィカに含まれる成分の中で最も重要なのがミロエステロールやデオキシミロエステロールです。これらは、いわば、プエラリア ミリフィカの命です。ただし、その摂取方法には注意を払う必要もあります。プエラリア ミリフィカに含まれるミロエステロールやデオキシミロエステロールについては、帝京大学薬学部木下武司医学博士は次のような趣旨をホームページで述べておられrます。「・・・プエラリア ミリフィカに含まれるミロエステロールは強力なエストロゲン作用物質であり、その効果で胸が大きくなっても不思議ではない。女性ホルモンには女性的な体型をつくる効果があり胸が盛り上がるのもそのためである。・・・しかし、女性ホルモンを投与すれば必ずしも胸が大きくなるわけではない。胸が未発達の女性では、もともと女性ホルモンの分泌が不十分なので女性ホルモン投与で豊胸効果があるが、一方、十分に発達した胸をもつ女性では、その効果
はあまり期待できないであろう。また、ミロエステロールは生体に取って異質な物質(xenobiotic)なので、プエラリア ミリフィカを服用することは本質的には環境ホルモンに曝されることに等しいことを理解する必要がある。・・・」 「イソフラボンも過剰摂取すると健康障害をおこす」「プエラリア（ガウクルア）は危険なエストロゲン作用物質を含む」などと述べておられます。医学的には諸説があります。プエラリア ミリフィカの利用をお考えのかたがたは、その諸説を参考にされる事も大切なのですね。